測量

【切土丁張】の掛け方「法丁張」の計算方法をわかりやすく解説

このブログでは、「切土丁張」の掛け方を図を使いながら分かりやすくお話しします。

切土丁張は「高低差」と「法勾配」から「水平距離」を求めて設置します。

土木では「丁張(ちょうはり)」と言いますが、建築では「遣り方(やりかた)」と言います。

では下の図のような掘削用の「切土丁張」を掛けてみましょう。

法勾配を「一割五分」としてみました。

掘削計画高 FH=10.000m

センターから1.300mまで構造物ができるとして、作業スペースを0.500mとっています。

高低差と法勾配

切土丁張は、「掘削計画高」と「丁張の水平板(横板)」との「差(高低差)」を計算します。
計算した高低差に「法勾配」を掛け算して「水平距離」を求めます。

土木の法勾配は下の図のように呼びます。

高低差1.0mに対して、水平距離が0.5mや1.0mで呼び方が変わります。

幅杭の設置

最初に「幅杭」を横断方向に2~3点ほど設置します。
幅杭を設置する位置は横断図を参考にして、切土開始ポイント(切出し)付近に設置します。

2点以上設置する理由は、丁張の向きを横断方向に正しく設置するためです。

センターから5.0mと7.0mのポイントに幅杭を設置します。

一緒に幅杭の標高も測量(水準測量)します。
地盤高を計算しておくことで、これから紹介する計算方法により丁張の設置位置をおおよそ求めることができます。

丁張杭と横板を設置する

先ほど測量した幅杭の標高を基にして、おおよそ「切出し」となる近くに、「丁張杭」を0.3~0.4mほど離して2本打ち込みます。

2本の杭のうちどちらか1本の頭(天端)を水準測量して、標高を求めます。

丁張杭天端の標高が13.450mだったとすると、杭天端から0.450m下に横板を水平に取り付けます。

丁張横板の標高H=13.450-0.450=13.000mとします。

計算しやすいように、丁張の「横板」から「FH掘削計画高さ」までの高低差を、区切りの良い数値になるよう0.100m単位で設置するのがポイントです。

横板の上端(うわば)が計画高より3.0mの所に掛かりました。

掘削計画高が10.000m、丁張の横板の高さが13.000mで、高低差が3.000mです。

1:1.5(一割五分)の計算をする

高低差が3.000mの場合の水平距離を計算します。

法勾配が「1:1.5」の場合、「高低差の1.5倍」が水平距離となります。

したがって、

水平距離=3.000m×1.5=4.500m

となります。

センターから法尻(のりじり)まで、1.300m+0.500m=1.800m

したがって丁張高が13.000mの場合の「センター」から「切出し」までの水平距離はこうなります。

1.800m+4.500m=6.300m

高低差3.000mの場合、工作物及び作業スペースで1.800m、法面水平距離で4.500m、2つの距離を合わせると6.300mとなりました。

ちなみに、法尻とは、法面の下の部分です。

法肩とは、法面の上の部分です。

法丁張を掛ける

計算した結果、丁張高13.000mの場合、センターからの水平距離は「6.300m」なので、

センターから7.0mの幅杭から0.700mセンター側にスライドして
センターから6.300mの位置を丁張に印をします。

次に、印を基準に一割五分の板を設置します。

一割五分は「スラント」で角度を合わせて、下の図のように板を打ち付けます。

丁張には誰が見ても掘削規模が分かるように、「高さ」・「センターからの距離」・「法勾配」・「法長」・「測点」などを記入して着色するのがポイントです。

最後に

法丁張は、「高低差」と「勾配」から「水平距離」を計算して、丁張を設置します。

法勾配は「高低差」が基準となっていますので、高低差に法勾配を掛算(×)して「水平距離」を求めましょう。

山の斜面などに丁張を掛ける場合は、幅杭を多めに設置すると作業が楽になります。

以上となります。
現場測量の参考にしていだけるとうれしいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

PVアクセスランキング にほんブログ村

ABOUT ME
まさあき
「まさあき」といいます。 土木施工管理歴30年。元ゼネコン社員。現在は地場の建設会社に勤務しております。1級土木、2級管工事、2級舗装、測量士、砕石業務管理者を保有しております。このブログは、工事現場に関する「施工管理」・「測量」そして現場で使用する「パソコン」について発信しています。 私の土木技術者として知識が皆様のスキルアップにつながるとうれしいです。