基準点が足りない!若手監督でも失敗しない「新点(仮基準点)」の設置手順と注意点
測量業者さんに基準点を設置してもらった後で、「あそこにもう一点あれば作業がスムーズなのに…」と思ったことはありませんか?
「自分で増やして精度は大丈夫かな?」「どうやって設置するのが正解?」と不安になる若手の方も多いはず。今回は、現場で「新点(仮の基準点)」を自分で設置する際の実践的な手順と、絶対に外せないポイントを解説します。
新点を設置する前の「心構え」と準備
自分で基準点を増やす際、まず覚えておいてほしいのが「測量機器の精度の違い」です。
使用機械の精度を理解しておく
現場で使用しているトータルステーションは、多くの場合「3級機」であることが多いです。
一方、測量業者さんが使用している機械は
- 1級トータルステーション
- 2級トータルステーション
であることが一般的です。
つまり、精度レベルが違う可能性があるという前提で作業する必要があります。あくまで「現場施工管理用の仮基準点」という位置付けで扱います。
仮基準点であることを明確にする
元からある基準点と混同しないよう、「仮T-4」のように、一目で「自分で設置した仮の点」だとわかる名称をつけましょう。
例:仮T-4、仮設基準点など

失敗しない!新点設置の5ステップ
現場の見通しが良い場所を選んだら、以下の手順で進めていきましょう。
杭の打ち込みと保護
まずは新点の「しるし」を作ります。
- 杭の高さ: 木杭を打ち込みますが、地面から5cm程度出すくらいに留めます。長く出しすぎると、重機が引っ掛けたり、誰かが蹴飛ばしたりしてズレる原因になります。
- センターピン: 杭の真ん中にセンターピンを打ち込み、ここを正確なポイントとします。
- 保護: 設置したら周りを別の杭などで囲い、「ここは大事な点だぞ」とアピールして物理的にガードしましょう。
- 杭番号を明確に表示します。(仮T-4)
器械の設置と視準
既存の基準点(例:T-1)にTSを据え付けます。
- 別の既知点(例:T-2)を視準して、角度を0度セットします。これが全ての基準になります。
測定(水平角と水平距離)
新点(仮T-4)を視準し、水平角度と水平距離を測定します。


より精度を高めたい(2対回などで測角したい)場合は、こちらの別記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
標高の測定
標高の取得方法は2通りあります。
方法① レベルを使用する
最も一般的な測量方法として「水準測量」を別ブログで紹介しています。
方法② トータルステーションを使用する
トータルステーションによる標高計算方法は、別ブログで詳しく紹介しています。
座標の算出
測量したデータから、新点の座標(X, Y)を計算します。
方法① CADを使用する
A-NOTE

HO_CAD pao

これらを使用すると、
- 座標計算
- 平面図上への自動表示
- トラバース計算
が可能です。
視覚的に位置関係が確認できるため、観測ミスがあった場合はすぐにわかります。
方法② アプリを使用する
角度・距離を入力することで座標を自動計算できるアプリを活用する方法もあります。
現場で即時に確認できるのがメリットです。
方法③ 関数電卓で計算する
三角関数を使用して計算します。この計算方法は別ブログで詳しく解説しています。
まとめ
基準点を自分で増やすことができれば、現場の段取りは一気に楽になります。
- 「仮」であることがわかる名称をつける
- 杭は短く打ち込み、しっかり保護する
- 既知点から正確に振って、CAD等で座標化する
この3点を守れば、大きなミスは防げます。現場の状況に合わせて、自分なりに使い勝手の良い「基準」を作ってみてください。
もし「計算が合わない!」「据え付けがうまくいかない」といった悩みがあれば、いつでもコメントで教えてくださいね。一緒に解決していきましょう!
|
にほんブログ村 |
にほんブログ村 |
にほんブログ村 |
