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【現場密度試験】の計算方法を分かりやすく解説「様式(KODAN A1214)ダウンロード付」

まさあき
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このブログでは、現場密度試験の計算方法についてお話しします。

様式「KODAN A1214」を使い、実際に数値を入力して1つ1つ解説いたします。

試験方法についてはこちらのブログを参考にしてください。

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様式「KODAN A1214」

例として路床盛土を施工した場合を想定しました。

様式のダウンロードはこちらから↓↓↓↓

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事前準備

試験前の準備を行い、事前に記入します。

⑤「砂(試験用砂)の単位体積重量」をキャリブレーション容器で行い、例として「1.576」と記入します。
キャリブレーション容器に砂を入れた状態の重さからキャリブレーション容器の重さを引き算して、キャリブレーション容器の体積で割り算します。

⑧「容器重量」として、使用するビニール袋の重さを計ります。「14」と記入します。

①「試験前(砂+容器)重量」試験孔に入れる前の砂+容器の重さを計ります。今回は計算しやすいように「5000」と記入します。

③「ベースプレート中の砂の重量」を算出して「278」と記入します。
ベースプレートの直径が15㎝に厚さが1㎝の体積に、単位体積重量を掛け算します。

⑲「最大乾燥密度」を盛土材の試験成績表から「1.836」と記入します。

以上で、事前準備は完了です。

現場試験

次は実際に現場で試験を行い、記入しながら計算をします。

最初に試験箇所にベースプレートを置き、試験孔を掘ります。

試験孔から掘り出した試料をビニール袋に入れて重さを計ります。

⑦「(湿潤土+容器)重量」掘り出した試料の重さを計ります。「3625」と記入して、⑨を計算します。

⑨「湿潤土重量」=( ⑦ ー ⑧ )=3625ー14=3611 ⑦からビニール袋の重さを引き算します。

ベースプレートに上枠を設置して、試験孔に試験用砂を入れます。

突き棒で所定の回数を突き、余分な砂を戻します。

②「試験後(砂+容器)重量」を計り、「1921」と記入します。

④と⑥と⑩を計算します。

④「穴につめた砂の重量①ー(②+③))」=5000ー(1921+278)=2801

⑥「穴の容積(④/⑤)」=2801÷1.576=1777

⑩「湿潤密度(⑨/⑥)」=3611÷1777=2.032 となります。

推定含水比から推定締固め度

推定含水比から推定締固め度を出してみましょう。

現地でおおよその結果が出せるので、段階確認や立会検査でとても有効です。

推定含水比を、例えば12.0%として⑬乾燥土重量と⑭乾燥密度を逆算します。

⑬「乾燥土重量(推定)={⑨÷(12.0+100)}×100

=(3611÷112)×100=3224

⑭「乾燥密度(推定)=⑬/⑥=3224÷1777=1.814

したがって推定締固め度は

締固め度(推定)=100×⑭/⑲=1.814÷1.836=98.8%

となります。

含水比試験を行い正確な締固め度を求める

試験孔から掘り出した試料は、持ち帰り「含水比試験」をします。

含水比試験には「炉乾燥法」と「電子レンジ法」そして「フライパン法」があります。

含水比試験から「含水比」を求めて、「締固め度」を算出します。

含水比試験

⑪~⑯で含水比を求めます。

⑪は試験孔から掘り出した試料を乾燥させた「乾燥土+容器」の重さです。

⑪=3451

⑫は「容器」の重さです。⑫=210

⑬「乾燥土重量」⑪ー⑫=3451-210=3241

⑭「乾燥密度」=⑬/⑥=3241÷1777=1.824

⑮「水の重量」=⑨ー⑬=3611ー3241=370

⑯「含水比」=100×⑮/⑬=100×370÷3241=11.4

となります。

締固め度

締固め度は、先ほど求めた⑭「乾燥密度」と盛土材の試験成績表の「最大乾燥密度」割合です。

Dc=100×⑭/⑲=100×1.824÷1.836=99.3%

締固め度は「99.3%」となります。

礫補正

室内試験は粒径37.5㎜以下の試料を行っているので、粒径37.5㎜以上の礫が混入している場合、最大乾燥密度を補正する必要があります。

例として計算してみます

⑰「礫の乾燥重量」=420

「礫の積比重」=2.20

⑱「混礫率P」=(100×⑰/⑬)=(100×420÷3241)=13.0%

⑳「最大乾燥密度の補正値」γdo=1/((1-P)/⑲)+(P/水の比重×礫の積比重))

=1÷((1-0.13÷1.836)+(0.13÷1×2.20)=1.890

となり、礫が混入した場合の最大乾燥密度=1.890

礫が混入した場合の締固め度 Dc=100×⑭/⑳=100×1.824÷1.890=96.5%

となります。

おわりに

現場密度試験【突砂法】の計算方法を、具体的な数値を例にして解説しました。

  1. 現場へ行く前の「事前準備」を行い、数値を記入します。
  2. 現場で試験を実際に行い、試験孔を掘り試料を採取します。
  3. 推定含水比で乾燥密度を逆算して、推定締固め度を求めます。段階確認・立会の時に使います。
  4. 試験孔から掘り出した試料を持ち帰り含水比試験を行います。
  5. 含水比を算出して、締固め度を求めます。
  6. 粒径37.5㎜以上の礫が混入している場合、最大乾燥密度を補正して締固め度を求めます。

以上、現場密度試験突き砂法の計算方法でした。

このブログが皆様のお役に立てたら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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川下 政明
川下 政明
土木施工管理技士
川下政明(かわしもまさあき)と申します。
土木施工管理歴30年。
地場の建設会社に勤務しております。
1級土木、2級管工事、2級舗装、測量士、採石業務管理者を保有しております。
このブログは、工事現場に関する「施工管理」・「測量」・「HO_CAD」・「JW-CAD」・「パソコン」などについて発信しています。
参考にしていただけると嬉しいです。
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