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このブログでは、土工事でおなじみの「土量の変化率」について解説します。
「土」には大きく分けて3つの状態があります。
- 地山(自然な状態の土):切土量・掘削土量
- ほぐした土:運搬土量
- 締め固めた土:盛土量
自然な状態の土をほぐすと体積が増えて、締め固めると体積が小さくなります。
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土量の変化率
土量の変化率とは、地山の土量を「1.0」としたときの体積比で表したものをいいます。
土量の変化率
地山土量を基準として、地山の変化率を「1.0」、ほぐした土量の変化率を「L」、締め固めた土量の変化率を「C」として表します。
L:ほぐし率(Loose)ルーズ
C:締固め率(Compact)コンパクト
ほぐし率Lと締固め率Cの地山土量との関係
- 変化率Lは、土運搬計画の立案に使います。地山の密度と変化率Lでダンプトラックの運搬土量が決まります。
- 変化率Cは、土の分配計画の立案に使います。施工前に「試験盛土」を行い変化率を正確に求めます。
土質別の土量変化率(一般的な例)
ほぐし率Lと締固め率Cの値は、土質別に大きく変わります。
地山を切土してほぐした土量
- 砂質土:L=1.1~2.0
- 粘性土:L=1.2~1.45
- 中硬岩:L=1.5~1.7
地山を締め固めて盛土した土量
- 砂質土:C=0.85~0.95
- 粘性土:C=0.85~0.95
- 固結した礫質土:C=1.10~1.30(地山より多くなることがあります)
- 中硬岩:C=1.20~1.40(地山より多くなることがあります)
実際に計算してみよう
土量の変化率L=1.3、C=0.85とします。
- 地山土量200m3の運搬土量は260m3:200×1.3
- 地山土量200m3の盛土量は170m3:200×0.85
- 運搬土量1300m3の地山土量は1000m3:1300÷1.3
- 盛土量3000m3の運搬土量は4588m3:3000÷0.85=3529,3529×1.3=4588
おわりに
今回のブログでは、「土量の変化率」について解説させていただきました。
土は「ほぐす」と地山より体積が多くなり、「締固める」と地山より体積が少なくなります。
変化率の関係は次の式になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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ABOUT ME
川下政明(かわしもまさあき)と申します。
土木施工管理歴30年。
地場の建設会社に勤務しております。
1級土木、2級管工事、2級舗装、測量士、砕石業務管理者を保有しております。
このブログは、工事現場に関する「施工管理」・「測量」・「HO_CAD」・「JW-CAD」・「パソコン」などについて発信しています。
参考にしていただけると嬉しいです。