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建設現場写真の誤削除からの復元に挑戦|MiniTool Power Data Recoveryレビュー

まさあき
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工事記録用の大切な写真をうっかり削除してしまったら、あなたならどうしますか?

建設・土木業界では、現場写真のデータ消失は避けたい大問題です。

本記事では、Windows 環境でMiniTool Power Data Recovery(以下、MiniToolと略)を使い、削除してしまった工事写真の復元にチャレンジします。

MiniToolは世界的に実績のあるデータ復元ソフトで、日本語にも対応しています。

今回のレビューでは、写真ファイルの復元率や操作のしやすさ(UIや導線)、そして無料版の制限に注目し、その実力を検証します。

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MiniTool Power Data Recoveryとは

MiniTool Power Data Recoveryは、カナダのMiniTool社が提供するデータ復元に特化したソフトウェアです。

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誤って削除したファイルやフォーマットしてしまったドライブ、さらにはアクセス不能なパーティションからもデータを救出できます。

対応するストレージ媒体は内蔵HDD/SSDはもちろん、USBメモリ、SDカード、外付けHDD、光学メディア(CD/DVD)など多岐にわたります。

ファイルシステムはNTFS、exFAT、FAT32に対応し、一般的なWindows環境のデータ復元にはひと通り対応可能です(※Linuxのext4など特殊なファイルシステムには非対応)。

写真・動画・音声・ドキュメント・アーカイブなど100種類以上のファイル形式に対応し、JPEGやPNGといった定番画像はもちろん、PSDやTIFF、各種RAW画像など幅広い写真ファイル形式も復元できます。

工事写真データを消してしまった

今回は「工事記録用の写真が入ったSDカードを誤って全削除してしまった」というシナリオを想定して検証を行います。

こちらが、データ削除前のSDカードの内容です。
工事写真として使用していた全28枚の画像データが保存されています。

全ファイルを削除します。

全ファイル削除
実行します。
削除完了

データが消えてしまったSDカード(G)です。

MiniTool Power Data Recovery(無料版)を開きます。

SDカード(G)のところをクリックしてスキャンします。

「すべて選択」にチェックマークを入れます。

「保存」をクリックします。

保存先を指定します。

復元したファイルを別のドライブに保存することをおススメします。
紛失削除されたデータが上書きされる可能性があります。

USBドライブ(F)を選択して「OK」をクリックします。

復元しています。

回復完了です。

写真ファイルの復元結果: 高い成功率と注意点

まずは基本シナリオである「ファイル削除後の写真復元」結果です。

MiniToolでPC上の該当ドライブをスキャンしたところ、削除された写真データをすぐに検出し一覧表示しました。

テストで削除した写真はすべて検出され、実際に復元してみると元の画質のまま問題なく開ける状態で全ファイル復元成功しました。

削除直後で他のデータに上書きされていなければ、ほぼ100%近い復元率が期待できそうです。

ファイル名・フォルダ構造

NTFSドライブ上で削除した写真の場合、復元されたファイルは元のファイル名やフォルダ階層も保持されていました。

これは現場写真を大量に扱う場合にも管理しやすいポイントです。

MiniToolはFAT32でのデータ復元とRAWファイルので復元の2種類の復元が可能でした。

操作性とUI: 初心者でも迷わないシンプル設計

MiniToolを実際に使って感じた操作のしやすさは特筆ものです。

データ復元という複雑になりがちな作業を、「1. 場所の選択 → 2. スキャン開始 → 3. 復元ファイルの選択と保存」の3ステップで完結できる直感的なワークフローは大きなメリットです。

実際、ソフトを起動すると最初の画面でPC内の論理ドライブ一覧や「デスクトップ」「ごみ箱」など特定フォルダのスキャン項目がアイコン付きで表示されます。

普段Windowsエクスプローラーに親しんでいる人なら戸惑うことのないシンプルなUIで、ガイドに沿って進めるだけでOKです。

プレビュー機能

写真ファイルであれば、サムネイル表示や拡大プレビューで内容を事前確認できます。

これにより、復元前に中身をチェックして必要なものだけ選別復元できるので、容量節約にも時間短縮にもつながります。

実際に使ってみても、サムネイルを見ながら「これは不要」「これだけ復元」と取捨選択でき、非常に便利でした。

プレビューは無料版でも利用可能で(必要に応じ別途プレビューツールのインストール案内が出ますが無料で利用可)、主要な画像・動画・文書ファイルをサポートしています。

UIデザイン

強いて欠点を挙げれば、インターフェースのデザインは最近の他社ソフトに比べるとやや古臭く地味な印象です。

凝ったグラフィックやモダンなデザインではありませんが、その分情報量が適度に抑えられ、結果閲覧画面もエクスプローラー風で理解しやすいという見方もできます。

実用本位のシンプルデザインゆえ、個人的には「見た目より中身重視」と割り切ってしまえば気になりませんでした。

動作も軽快で、スキャン中もPCの他作業に大きな支障が出ない点は嬉しいポイントです。

無料版の制限と有料版との違い

MiniToolには無料で使えるフリー版がありますが、いくつか重要な制限が設けられています。

レビュー目的でまず無料版を使用しましたので、その制限内容と注意点をまとめます。

復元可能な容量上限: 1GBまで

最大の制限はここでしょう。

無料版では累計1GBまでデータしか復元できません。

例えば100MBの写真を10枚復元するとそれだけで1GBに達し、以降は追加の復元ができなくなります。

誤解しがちですが「1GBまで何度でも無料」ではなく合計で1GBですので、復元するファイルは厳選する必要があります。

上限に達するとソフト上でアップグレード(有料版購入)の案内が表示されます。

→対策: まずは全削除ファイルをプレビューで確認し、本当に必要な写真だけ選んで復元するのがおすすめです。

それでも1GBを超える大量の写真を失っている場合は、早めに有料版への切替えを検討すると良いでしょう。

前回スキャン結果の保存・読み込み不可

無料版では、一度スキャンを実行しても結果を保存して後から再読み込みする機能が使えません。

せっかく長時間かけてディスク全体をスキャンしても、途中でソフトを閉じたりPCを再起動すると結果は失われ、再度ゼロからスキャンし直す必要があります(有料版ではスキャン結果を.saveファイルとして保存・再読み込み可能)。

→対策: 無料版利用時は可能な限り一度のスキャン~復元作業を完結させること、そして必要に応じてフィルタ機能で範囲を絞りスキャン時間を短縮する工夫が有効です。

ブート用メディア作成不可

有料版では、PCが起動しないトラブル時でもUSBメモリなどからMiniToolを起動して復元を行うWinPEブータブルメディア作成機能が使えますが、無料版には搭載されていません。

今回はWindowsが正常動作している前提の写真削除ケースなので問題ありませんでしたが、OSが立ち上がらない状態でデータ救出したい場合は有料版が必要になります。

技術サポートや商用利用など

個人利用の範囲であれば無料版で試せますが、企業での業務利用や優先サポートを受けたい場合も、基本的には有償ライセンスの購入が求められます。

公式には無料版は非商用限定となっているため、会社で使う際は注意が必要です。

無料版と有料版についてのまとめ

以上のように、無料版は機能的には製品版とほぼ同じ操作・精度で試せる反面、復元容量と利便機能に厳しい制限があります。

ただし1GBという制限は、他社の無料版と比べれば決して悪くありません。

データ復元ソフト各社の無料復元上限を比較すると、例えば有名どころではEaseUSが最大2GB、Wondershare Recoveritは100MB、4DDiGは500MB程度であり、MiniToolの1GBは中間的ですが妥当なラインです。

実際「無料版で試して動作確認し、必要な分だけ復元してから有料版購入を判断できる」のは親切との声もあります。

小規模な誤削除なら無料版で事足りますし、「基本的な復元能力は有料版と同じなので気軽に試すには十分」と評価されています。

有料版のプラン: 個人向けには月額$69(約10,450円), 年額$89(約13,530円), 買い切り永久ライセンス$99(約15,000円)程度のプランがあります。

買い切り版はアップグレードも永久無料・3台までのPCで利用可能で、長期的に見ると一番お得です。

競合他社のプロ向けソフトと比べても価格設定は良心的な部類で、「長く使うならLifetime版が断然お得」との指摘もありました。筆者としても、

もし業務で頻繁に使うなら迷わず買い切り版を選ぶでしょう。逆に月額版は割高なので緊急時の一ヶ月だけ…という用途以外はおすすめしません。

まとめ: 現場写真の駆け込み寺となるか?

総合的に見て、MiniTool Power Data Recoveryは「基本に忠実で堅実なデータ復旧ツール」という評価です。

派手さや高度な機能はありませんが、肝心の復元性能は確かで、誤削除程度のトラブルであれば写真データをしっかり取り戻せることが分かりました。

建設業の現場写真のように、一度消えてしまうと撮り直しの効かない貴重なデータでも、MiniToolが“最後の砦”になってくれる可能性があります。

長所

操作が簡単で初心者にも扱いやすく、必要十分な機能が揃っています。削除ファイルの検出力も高く、テストではほぼ100%に近い写真復元率を示しました。

無料版でも1GBまでは実際に復元処理を試せるため、お試し用途として良心的です。

短所

一方で、無料版1GB制限は大量データ復旧時には物足りず、有料版購入が事実上必須になります。

またWindows専用ソフトであり、macOSには対応していません。

UIデザインにはやや古さを感じる部分もあります。

結論

MiniTool Power Data Recoveryは、建設・土木業の皆様が直面しうる「誤って写真を消してしまった!」という事態に対し、まず試す価値のある一手と言えます。

無料版で動作を確認し、小規模な復元ならそのまま解決、より大きな復元が必要なら有料版への移行も視野に入れれば、高額なデータ復旧業者に頼る前に自力で救出できる可能性が高まります。

ただし、物理的故障などソフトでどうにもならないケースもありますし、削除に気付いたら一刻も早く復元作業に着手することが成功率を上げる鍵です。

日頃からバックアップを取っておくに越したことはありませんが、万一の際の「駆け込み寺」としてMiniToolを覚えておいて損はないでしょう。

以上で今回のブログは終わりです。
このレビュー記事が、データ復元ソフト選びの参考になれば幸いです。

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東京や埼玉在住で、ドローンスクールをお探しなら「K.S.ドローンカレッジ」へ
ABOUT ME
川下 政明
川下 政明
土木施工管理技士
川下政明(かわしもまさあき)です。
土木施工管理歴30年以上のベテラン施工管理技士として、現場のリアルを発信中!
■施工管理のノウハウ
■測量のコツ・CADの活用法
■パソコンを使った業務効率化
【保有資格】
・1級土木施工管理技士
・2級管工事施工管理技士
・2級舗装施工管理技士
・測量士
・採石業務管理者など
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