レベル測量の【計算方法】!関数電卓と普通の電卓を比べてみました
このブログでは、レベル測量の計算方法をわかりやすく解説いたします。
レベル測量の計算は、ベンチマーク(BM)の標高からスタッフの読みを足し算して【器械高】(レベルを覗いた時に見える十字横線の標高)を求めます。
器械高を基準に測りたいポイントに置いたスタッフの読みを引き算して求めていきます。
使用する電卓は【2回押し機能】が付いている電卓がおススメです。
基本的なレベル測量の計算イメージ
最初に水準測量した結果を計算する基本的な考え方を具体的解説します。
- ベンチマークにスタッフを立てて読みます。
図では4m11㎝4㎜の読みになっています。 - この読みにベンチマークの数値を足します。
10.000+4.114=14.114m これが、レベルの器械高(IH)となります。 - 地盤高を知りたいポイントにスタッフを立てて読みます。
図では88㎝8㎜です。 - 器械高14.114から0.888を引くと地盤高が算出できます。
14.114-0.888=13.226m
「関数電卓」と「普通の電卓」で計算
では、基本的な計算方法を踏まえて、下にある水準測量の結果を計算してみましょう。
№1~№4のLRをスタッフで読んだ後に「T.P(ターニングポイント)」を行い、№5LRを読んでいます。
最初に器械高を計算します。
IH=130.552+2.536=133.088
133.088から№1R~TPまでの9個の炊事を引き算(ー)して、G,Hを計算します。
TPのG,HとB,SでI,Hを新たに計算して№5Lまで計算します。
関数電卓の場合
関数電卓の良い所は数式が「見える」ところです。
133.088-0.233と入力して「=」を押すと132.855となります。
画像のように「◁」を押してカーソルを数式に移します。
「DEL」ボタンで「.233」の233を消して次の「378」と入力して「=」を押します。
数式は133.088-0.378=132.710となります。
次も同じように「◁」を押してカーソルを数式に移します。
「DEL」ボタンで「.378」の378を消して次の「891」と入力して「=」を押します。
数式は133.088-0.891=132.197となります。
この操作を繰り返して「TP」まで計算します。
「DEL」ボタンで「2.004」2.004を消してTPの「3.758」と入力して「=」を押します。
数式は133.088-3.758=129.330となります。
TP(ターニングポイント)はレベルを移動すもりかえ点となるので、IH(器械高)を計算します。
I,H=129.330+0.779=130.109
№5R=130.109-0.982=129.127
「DEL」ボタンで「.982」の982を消して次の「799」と入力して「=」を押します。
数式は130.109-0.799=129.310となります。
普通の電卓の場合(2回押し機能付き)
この電卓は「ー」ボタンを2回押すことで同じ数字から引き算(ー)することができます。
KBM130.552+2.536=と入力すると130.088と表示されます。
ここで「ー」を2回押して「.233=」と押すと「-132.855」と表示されます。
次に「.378=」-132.710
次に「.891=」-132.197
次に「.753=」-132.335
と入力していきTPの「3.758=」-129.33となります。
「+ー」の符号は逆にはなりますが、計算するスピードは関数電卓に比べると格段に速くなります。
先ほどと同じように「I,H=129.330+0.779=」と入力して130.109と表示されたら、「ー」ボタンを2回押して「.982=」と入力して-129.127と表示されます。
同じように「.799=」と入力して-129.31と表示されて終わりとなります。
計算結果
計算した結果は次通りとなりました。
必ず2回チェックします。
まとめ
今回のブログではレベル測量の計算方法について解説させていただきました。
レベルを覗いた時に見える「十字横線」の標高が「器械高(I,H)」です。
この器械高が基準となります。
関数電卓と普通の電卓とで実際のレベルブックの数値を使い、同じ計算をして比べてみました。
関数電卓は数式が見えるので、間違いが分かりやすくなっています。
◁ボタンと「DEL」ボタンでF,Sの数値だけを直して計算をしていきました。
メモリーを使って計算する方法もありますが、数式が見えなくなってしまうので間違いが分かりずらくなってしまいます。
普通の電卓は「ー」を2回押しすることで同じ数値から引き算できるという機能があるので、「0.378=」「1.335=」「1.993=」といったように入力する手間が少なく計算が格段と速くなります。答えの符号はプラスマイナス逆になるのですが無視して使います。
F,Sが20~30個のように多い場合は【キーの2回押し機能】がある電卓がおススメです。
是非使ってみていただきたいと思います。
以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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