施工管理

水中ポンプと発電機の選定方法(200V三相)を解説します

このブログでは「発電機」と「水中ポンプ」の選定方法についてお話しします。

発電機から動力200V の配線を行う場合は電気工事士の資格を持った業者さんに作業してもらいましょう。

ということで、水中ポンプ発電機を準備するための  仮設計画を簡単な現場を例にして、水中ポンプを選定してみましょう。

水路を交換する工事を例にすると

例えば、水が流れている古い水路を新しい水路(内側の幅が60㎝高さが60㎝)に入れ替える工事をするとします。

水が流れている状態では工事ができませんので、水を水中ポンプで切回す仮設工事を組み込んだ作業として検討します。

計画平面図

作業の順序としては以下の通りになります。

  1. 流れている水を水中ポンプで施工範囲の上流側で汲み上げて、施工範囲の下流側へ放流します。(仮設工事)
  2. 古い水路を撤去します。
  3. 測量して丁張を掛けます。
  4. 新しい水路を設置する際の作業スペースを確保しながらきれいにバックホウで掘削します。
  5. 新しい水路の基礎となる砕石を敷きならしてしっかりと締め固めます。
  6. モルタルの混ざった砂で微調整をしながら新しい水路を下流側からクレーンで設置していきます。
  7. 目地などの仕上げをします。
  8. 作業スペース部分を掘削した土で埋め戻していきます。
  9. 水中ポンプを撤去して、新しい水路に水を流して完成です

水中ポンプを設置する計画を立てるには

水の流れている状況によって使用するポンプの大きさ、そのポンプを動かす電力、電源の位置から水中ポンプの位置までの距離、水中ポンプから排水できる位置までの距離、排水する水が土砂等で濁っている場合はそのまま排水を放流できませんので、沈殿用の水槽を設置するのかを検討します。

  • 吐出し量(水の量)m3/分・・・流れている現状の水路の断面と流れている速さでおおよその水量を求めます。
  • 揚程(水を上げる高さ)m・・・ポンプを設置する場所からホースのはけ口までの高さを測ります。
  • キャプタイヤケーブルの必要な長さ・・・発電機がおけそうな場所から水中ポンプまでの距離を測ります。水中ポンプについているケーブルだけでは足りない場合があります。
  • 水中ポンプに接続するホースの長さ・・・水中ポンプを設置するところから水を放流する下流側までの長さを測ります。
    サクションホースなどで横引きする場合、10mに対して揚程が1m低下します。

水量を測ってみよう

水の量は1分間当たり何㎥流れているかを簡単に測ってみます。

現在水が流れている水路の断面積(例えば幅0.54m×深さ0.05m=0.027㎥)と1分間に流れてくる量を水路に浮きを流し10秒間で何m流れたかを測ります。

そして距離に6を掛けると60秒(1分)当たりの水量が求められます。

例えば10秒で5m浮きが流れたとすると、0.5m/秒となるので
「0.5m/秒×60=30m/分」
となります。

これに断面積を掛けると0.027㎡×30m/分=0.81m3/分と求められます。

水を上げる高さは1m程度

水中ポンプから発電機までの距離(キャプタイヤケーブル)は7mなので余裕をもって10m準備します。

分電盤を用意します。

ホースの長さは50m。在庫のホースの長さとジョイントの数を確認します。

水中ポンプと発電機を選定しよう

これらの調査結果から、降雨時も考慮して
吐き出し量0.81m3/min×余裕2倍=1.62m3/min<2.0m3/min
6インチ水中ポンプを選択します。

3インチ水中ポンプ排出量0.5m3/min・出力3.7kw・全揚程18m
4インチ水中ポンプ排出量1.0m3/min・出力5.5kw・全揚程15m
6インチ水中ポンプ排出量2.0m3/min・出力7.5kw・全揚程10m
8インチ水中ポンプ排出量4.0m3/min・出力11.0kw・全揚程10m

次に6インチ水中ポンプを稼働させる発電機の大きさを検討します。

定常時発電機容量(kw)=ポンプ定格出力(kw)×1.25倍
発動時発電機容量(kw)=ポンプ定格出力(kw)×3倍

必要発電機KVA≧7.5kw×1台×3倍(始動時)×1(定格出力kw)/0.8(定格出力kw×力率)
必要発電機KVA≧22.5×(1/0.8)=28.13

大型発電機は、25KVA,45KVA,60KVA,75KVA,90KVA,100KVA,125KVA,150KVAというような大きさでクラス分けされています。

ですので、45KVA発電機を使用します。

6インチ水中ポンプを2台使う場合は分電盤を使用して、1台づつ起動させます。

必要発電機KVA≧(7.5kw×1台×1.25倍(定常時))+(7.5kw×1台×3倍(始動時))×1(定格出力kw)/0.8(定格出力kw×力率)
必要発電機KVA≧31.88×(1/0.8)=37.5

したがって、同じく45KVA発電機を使用します。

以上で仮設計画は終了です。

終わりに

計画が終わったら、現場に発電機、水中ポンプ、キャプタイヤケーブル、土のうなどの資機材を搬入して計画通り設置します。

一度試運転をして、ホースのジョイントなどに不具合がないかを確認します。

キャプタイヤケーブルは地べた配線をしないように杭などで吊り下げます。

ちなみに配線を間違えると水中ポンプは逆回転しますが、遠心力である程度は水を吸い上げます。

現場で水中ポンプを設置した場合は、水中ポンプの吸い口にゴミが徐々に詰まってきますので、網や籠などで水中ポンプの吸い口が詰まらないような対策を予め考えておくのがおススメです。

以上、「発電機」と「水中ポンプ」を使用する「水替え工」の仮設計画についてお話ししました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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ABOUT ME
まさあき
「まさあき」といいます。 土木施工管理歴30年。現在は地場の建設会社に勤務しております。1級土木、2級管工事、2級舗装、測量士、砕石業務管理者を保有しております。このブログは、工事現場に関する「施工管理」・「測量」そして現場で使用する「パソコン」について発信しています。 私の土木技術者として知識が皆様のスキルアップにつながるとうれしいです。