【ICT施工】についてわかりやすく解説
ICTとは
「ICT」とは「情報通信技術」を英語にして略した言葉です。
ですので、建設業だけではなく教育や、観光、農林水産業、医療、防災、地方創生などに利用されています。
テレワークもICTなんです。
ICTを使って地域経済の活性化、社会保障費の増大、大規模災害対策に対応していこうと国がICT利活用を進めています。
ICT施工
建設業にICTを導入して、生産性の向上を実現するシステムです。
- 3次元測量データ
- 3次元設計データ
- 建設機械施工データ
- 3次元出来形管理データ
- 3次元データの納品
GNSSなどの高度な測位システム
GNSS
「GPS」と言うと馴染みがあるのでわかりやすいですね。
GPSはアメリカの衛星のことを言います。
ちなみにロシアの衛星は「GLONASS」、日本の「QZSS(みちびき)」、ヨーロッパの「Galileo」です。
これらの衛星のことを総称して「GNSS」いいます。
RTK-GNSS測位
移動局と固定局の2台のGNSS測量機で同時観測し測量する方法です。
2つの点の観測データの差を計算することで誤差を少なくし高精度で測ることができます。
複数のICT建設機械を同時に動かすことができます。
コスト的に3台以上はRTK-GNSSが良いと思われます。
「ローカライゼーション」が必要になります。
デメリットとして移動局が重く移動範囲が狭いことが挙げられます。
ネットワーク型RTK(VRS方式)
移動局GNSS測量機1台で測量が可能です。
全国にある電子基準点1300ヶ所を使い、携帯電話やWi-Fi通信を利用し座標情報を取得して測量します。
固定局の代わりに補正データ配信サービス業者(ジェノバ・ドコモ・ソフトバンク)から位置情報を配信してもらいます。
建設機械1台毎に通信契約が必要になり、通信費がかかります。
ローカライゼーションが必要になります。
自動追尾型トータルステーション
人工衛星の電波が届かないトンネル工事などの現場にに使用します。
建設機械にターゲットを取付けて施工します。
建設機械1台につきトータルステーション1台必要になります。
ローカライゼーションの必要がありません。
ローカライゼーション(現地座標変換)
GNSS測位の場合は必要な作業になります。
GNSS計測座標(球体)を現場の平面直角座標に変換します。
- 工事基準点は3次元座標が必要です。
- 使用する工事基準点は最低でも4点以上必要です。
- 基準点で対象範囲を囲みます。
GNSS計測時の注意点として強い電波障害が挙げられます。
鉄板や鋼矢板などの金属製品は電波を反射(マルチパス)します。
無線機やスマートフォンを近づけないようにします。
建設機械の自動操作・自動制御システム
マシンコントロール(MC)
施工したい3次元設計データと現地盤の差分に基づいて半自動で建設機械を操作します。
マシンガイダンス(MG)
施工したい3次元設計データと現地盤の差分に基づいて、操作画面や操作音で建設機械の操作補助を行います。
おわりに
今回のブログでは「ICT施工」についてお話ししました。
建設業にICTを導入して生産性の向上を目的としています。
ICT施工に関する建設機械や測量機器などを使用することによって、測量・施工が少人数で行えるようになるのです。
私が勤めている会社は中小企業の部類に入りますので、ICT施工関連の機械やソフトウェアは高価なので、導入までには少し時間が掛かりそうです。
建設業はICT施工を中心に発展していくことは間違いないと思われます。
これからが楽しみです。
以上となります。
ブログを最後まで読んでいただきありがとうございました。
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