「測量」コマンド【②測点一括処理】|HO_CAD pao座標点を一括に選択・処理できます
このブログでは、測量コマンドのメニュー②「測点一括処理」について解説します。
登録している「測点(座標点)」を1測点~全測点まで一括範囲選択できます。
一括範囲で選択した測点の、属性編集・座標リスト作成・図面要素の作成・座標変換などの処理を行います。
左クリック:測点(座標点)を個別選択します。
右クリック:画地の構成点を一括選択します。
選択されたオブジェクトの集合を「選択セット」と呼びます。
例えば測点を選択状態にすることを「選択セットに追加」と呼び、選択状態を解除することを「選択セットから除外」と呼びます。
画地を右クリックするとダイアログが表示され、選択画地の構成点を選択又は除外します。
一括選択
「②測点一括処理(R)」をクリックすると7種類のメニューが表示されます。
測点を個別に選択するか、①~④のメニューを使い一括選択します。
測点を選択し終わったら「⑥選択完了」をクリックします。
①範囲選択
マウスでの多角形範囲選択ができます。
選択したい測点を囲むように、多角形をマウスで作っていきます。
左クリック、右クリックどちらも同じ操作です。
②書込グループ全選択
書込グループの全ての「測点」を選択します。
③選択クエリ
属性の条件を設定して測点を選択します。
選択クエリは「測点名」と「測点属性」で測点を選択します。
選択し終えたら「⑥選択完了」をクリックします。
④書込グループ全画地選択
書込グループの全ての「画地」の構成点を選択します。
- 全画地選択(L):各地に登録している測点(座標点)をすべて選択します。
- 選択クエリ(R):各地に登録している測点を条件指定して選択します。
⑤全解除
選択中の「測点」を全て選択解除します。
⑥選択完了
測点選択を完了して処理の実行メニューに移ります。
⑦標識設定【ON】⇔【OFF】
「⑦標識設定」をクリックすると【OFF】から【ON】に切替わります。
【ON】の状態では、下の図のように「標識」ダイヤログが表示されます。
そして、標識別に「マーク」・「サイズ」・「測点種別」を設定できます。
右側の逆三角をクリックすると表になります。
表に「マーク」・「サイズ」・「測点種別」を設定します。
測点を複数選択します。
選択した状態で「コン杭」をクリックします
選択した測点が、設定したマーク・サイズ・測点種別・標識に変わります。
一括処理
「⑥選択完了」クリック後、4種類のメニューに変わり、選択測点に対する処理指示を行います。
①属性編集(L)
選択した測点属性の一括編集を行います。
「①属性編集」をクリックすると、ダイアログが表示されます。
設定したい項目にチェックを入れて選択測点に適用します。
②座標リスト(R)
選択測点の一覧表を作成します。
このダイアログからは、表として図面に貼り付けたり、このままクリップボードにコピーしてExcelなどに貼り付けたりできるほか、SIMAデータとして書き出すことも出来ます。
③図面要素作成
測点のプロットマークと付属文字を図面要素として書き出します。
測点は図面上に実体を持つフィーチャではないため、そのままの状態では簡単に移動したり、他の図面にコピーしたりすることは出来ません。
この機能を使うと、測点のプロットマークと付属文字を図形として図面に書き出すことが出来ます。
一旦書き出されたフィーチャは他のフィーチャと同様に扱うことが出来ます。
プロットマークは、+や○などの単純なパターンは単一のマーカ(点)として書き出し、◎などの複合型のパターンはマーカのブロック図形として書き出します。
④座標変換
選択測点を変換リンク点を使って座標変換します。
- 座標変換 変換前 (n)点目マウス指示 任意(L)/読取(R)
- 座標変換 変換後 (n)点目マウス指示 任意(L)/読取(R)
変換リンク点の変換前点をマウス指示します。
変換リンク点の変換後点をマウス指示します。
左クリック:任意点で変換前リンク点指示
右クリック:読取点で変換前リンク点指示
メニュー「①変換実行」で座標変換を実行します。
座標変換を使用すると、1点固定変換・ヘルマート変換・アフィン変換の3種類の方法から選択測点の座標値を変換することができます。
変換前のある点が、変換後にはここに移動するという変換前後の関係を示す点のことをリンク点と呼びます。
リンク点の数によって使用できる変換方法は決定され、アフィン変換では最低3点のリンク点が必要です。
ここでは、変換前⇒変換後、変換前⇒変換後 のようにリンク点のマウス指示を繰り返します。
座標変換を実行できる条件が整ったらメニューに「①変換実行」が表示されます。
座標変換の方法は次の3種類です。
- 1点固定変換:第1点目のリンク点を固定し、大きさと回転を変更します。
- ヘルマート変換:相似変換(形状は変わらない)
- アフィン変換:線型変換と平行移動の組み合わせによる変換(形状も変わる)
1点固定とヘルマートでは「伸縮率1倍固定」が有効になります。
これは、位置関係は変換するが大きさは変えないという設定で、測点同士の相対的な位置関係を変えたくない時にチェックを入れるます。
[重み]はヘルマートの場合のみ現れ、変換位置の計算でそのリンクをどの程度重視するかを整数で指定します。
「座標上書」にチェックを入れると変換前の測点の座標値が上書きされ、チェックが入っていないと「書出グループ」に新しい測点として追加されます。
コピーボタンをクリックすると、そのままExcelに貼り付けることができます。
図面に表を作成したい場合は「文字」→「⑤表作成」でテーブルエディターに貼り付けます。
1点固定変換
リンク点は2点以上必要です。
1個目に指示したリンク点を固定点とし、2個目以降のリンク点から伸縮率と回転角の平均値を計算し変換します。
つまり、1個目のリンク点の変換前は変換後の座標値そのものに変換されます。
基本的には相似変換で、伸縮率を1倍固定した場合は単純な相対移動となり変換前の座標値どうしの関係は変化しません。
ヘルマート変換 (相似変換)
リンク点は2点以上必要です。
一般的なヘルマート変換です。基本的には相似変換で、伸縮率を1倍固定した場合は相対移動となり変換前の座標値どうしの関係は変化しません。
アフィン変換
リンク点は3点以上必要です。
一般的なアフィン変換で、伸縮率を1倍固定することはできません。
リンク点が3点の場合はリンク点どうしの残差は発生しません。
変換前リンク点⇒変換後リンク点の順でマウス指示を繰り返します。
測点の座標変換の場合、変換前リンク点は測点指示でなければなれません。
リンク点2点では標準偏差は常に0と表示します。
おわりに
このブログでは、HO_CAD paoのコマンド「測量」のメニュー【②測点一括処理】について解説させていただきました。
登録している「測点(座標点)」を1測点から全測点までを一括で範囲選択できます。
一括範囲で選択した測点の、属性編集・座標リスト作成・図面要素の作成・座標変換などの処理を行います。
選択画面でのメニューは7種類あります。
- 範囲選択
- 書込みグループ全選択
- 選択クエリ
- 書込みグループ画地選択
- 全解除
- 選択完了
- 標識設定
測点の選択が終わり、「⑥選択完了」をクリックすると4種類の処理メニューが表示されます。
- 属性編集
- 座標リスト
- 画面要素作成
- 座標変換
ということで以上となります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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